実力:中国はイノベーション国家の仲間入りに成功
[データで見る]社会全体の研究開発投資額は2012年の1兆300億元から2021年には2兆7900億元に増加し、世界第2位となった。研究開発投資の対GDP比は1.91%から2.44%に増加し、OECD諸国の平均水準に近づいた。世界知的所有権機関(WIPO)が発表したグローバル・イノベーション・インデックスによると、中国は2012年の34位から2021年には12位にランクアップした。
[ブレークスルー]月探査プロジェクト・火星探査計画・有人宇宙飛行計画などが順調に実施され、悟空・墨子・慧眼などの科学実験衛星の打ち上げが成功した。高性能装備・インテリジェントロボット・積層造形・レーザー製造などの技術革新が製造業の高度化と発展を強力に後押し、新エネルギー車・新型ディスプレイ産業の規模は世界第1位となった。スーパーコンピュータ・ビッグデータ・ブロックチェーン・スマート技術などの応用が加速し、人工知能やデジタル経済の発展を促進、モバイル決済・遠隔医療・オンライン教育などの新技術が生活様式を大きく変えた。
底力:基礎研究で大きな成果を続々と実現
[データで見る]基礎研究費は10年前の3.4倍、R&D費に占める割合は6.09%と過去最高になる見通しだ。2021年の高被引用論文数は4万2920本で世界第2位、2012年の5.4倍となっている。
[ブレークスルー]中国は化学・材料・物理・工学などの分野で総合的レベルが著しく向上し、量子情報・幹細胞・脳科学などの方面で大きなブレークスルーを実現した。3次元量子ホール効果を初めて観測し、原子レベル精密制御のグラフェン折り畳みを初めて実現、世界初のハイブリッド脳型コンピューターチップ「天機芯(Tianjic)」を開発した。鉄系高温超伝導・ナノ閉じ込め触媒・量子コンピュータのプロトタイプ・二酸化炭素によるデンプンの人工合成など高度な独創的成果は、中国の物性物理学・分子科学・ナノ材料・幹細胞などの重要な先端分野を世界のトップクラスに導いた。