世界四大会計事務所の1つであるアーンスト・アンド・ヤングは6月30日、「中国本土と香港IPO市場」と題するリポートを発表しました。同リポートによれば、全世界における新規株式公開(IPO)は今年上半期(1‐6月)、目だって鈍化しました。IPOの新規企業数は前年同期比46%減の630社で、資金調達額は同58%減の954億ドルでした。一方で、中国本土と香港は依然として世界における重要な地域であり、IPOの企業数は両地域合計で全世界の30%を占め、資金調達額は同53%に達したとのことです。
アーンスト・アンド・ヤング中華圏上場サービス主管パートナーである何兆烽氏は、「全体的に言えば、中国本土の今年上半期のIPO活動は依然として旺盛だった。上海証券取引所と深セン証券取引所を通じての資金調達額はいずれも他の取引所より多く、それぞれ1位と2位だった。IPOの企業数でも同様に、それぞれ第1位と第2位だった。資金調達額が世界で上位10位のIPOのうち、3社が中国企業だった」と述べました。
同じく世界四大会計事務所の一つであるデロイト・トウシュ・トーマツ(DTT)中国の最新リポートによれば、A株市場の長年にわたっての改革の深化や、レッドチップ企業(香港証券取引所に上場している中国本土企業)のA株上場復帰への奨励などにより、今年上半期のIPOによる資金調達額ランキングでは、上海証券取引所と深セン証券取引所がそれぞれ世界1位と2位だったと説明しました。
「中国国際放送局日本語版」2022年7月3日