中国の第14次5カ年計画(2021~25年)では、香港特別行政区をイノベーションと科学技術の国際的な中心地とするために支援する方針が打ち出された。香港新政府は先月の発足以来、社会各界と協力してイノベーションに関する新たな合意を形成するなど、香港ではイノベーションと科学技術を発展させようという機運が高まっている。
香港特別行政区政府は近年、イノベーションと科学技術の発展促進に向け、多大な資源を投入してきたほか、関連インフラの増強や人材の呼び込み、研究開発の促進、起業支援、成果の転化など、さまざまな施策を講じ、産学官連携を図るなど、香港の科学技術発展に向け強固な基盤を築いてきた。
香港地区をイノベーションと科学技術の国際的な中心地とすることは、新政府にとって重要な政策方針の一つとなっている。李家超行政長官は就任から1カ月余りの間に、さまざまな関連行事に出席し、政府関係者も大学や研究機関、インキュベーション施設を視察して意見に耳を傾け、対策を検討するなど、その発展を重要視している姿勢を示してきた。
関連分野でも、多くの新メンバーが迎えられた。7月初旬以降、香港科学技術刷新連盟と香港創科教育中心(Hong Kong InnoX Academy)が設立され、さまざまなイノベーションプロジェクトが加速している。
香港地区が国家の発展というに大きな流れに組み込まれるのに伴い、香港の研究者が国家レベルの科学技術ミッションに参加する機会も増えるとみられる。第14次5カ年計画(2021~25年)期間中、 中国科学技術部は引き続き、国家科学技術計画で香港・マカオへの開放をより強力に、より広範囲に推進していく方針だ。
香港特別行政区政府創新科技・工業局の孫東局長は、イノベーションと科学技術のエコシステムの整備に向け、特別行政区政府は上流から下流までの協調を図り、共同で香港地区の産業発展を促進していく考えを示した。今後、香港独自の科学イノベーションを支援するための取り組みを強化する必要があると指摘。科学の基礎研究において地元の大学の優位性を一段と高めるとともに、国内外のテック企業の香港への早期誘致に努め、業界全体の発展をけん引していきたいと語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年8月21日