中国の国有大手6銀行は16日夜、実体経済への支援を継続的に強化し、信用貸付を拡充し、経済の安定化を後押しするとの公告を共同で発表しました。
工商銀行によりますと、同行は今年に入ってから、実体経済を支援するために、新たに5兆元(約103兆円)以上の投融資を実施し、経済の安定した発展を後押ししており、金融サービスの適応性や競争力、包摂性が明らかに向上しました。同行は資源配分と信用貸付金の供与に力を入れ、資金供与の急増を維持しています。9月末時点の同行の人民元建て貸付残高は前年末と比べて2兆2000億元(約45兆5000億円)増加し、前年同期比では4573億元(約9兆4000億円)増です。貸付構造を改善し、インフラ整備や製造業、グリーン成長、戦略的な新興産業、金融包摂、農村振興などの分野の貸付残高がいずれも大幅に増加しました。同時に、実体経済の融資コストの低下を秩序よく導き、企業などの市場主体の安定化を後押しし、さまざまな措置を講じて、企業経営の安定化と救済、起業・就業支援、農村振興などの金融ニーズを満足させています。
一方、中国銀行は外資と貿易の基本的な局面を安定させることを後押ししています。今年第1~3四半期(1~9月期)に中国銀行の国内支店で取り扱われた国際決済業務は約2兆6000億ドルに達し、市場シェアは業界首位をキープしました。人民元クロスボーダー決済の主要ルートとしての役割を積極的に発揮し、商品面とサービス面で全面的にサポートし、同行の国内支店で取り扱われたクロスボーダー人民元決済は7兆6000億元(約157兆2000億円)を超え、前年同期比20%以上増えたということです。
建設銀行、交通銀行、農業銀行、郵政儲蓄銀行も、貸付金供与を増やして、実体経済を支援すると表明しています。
「中国国際放送局日本語版」2022年10月18日