雑誌「中国科学」の報道によると、月探査衛星「嫦娥一号」に搭載されたレーザー高度計は約1年間にわたる運行により、月面のハイレベル3Dデータ912万点を取得した。中でも、月の極地の標高データ取得は世界的にも初となる。「嫦娥1号」は、重量や動作範囲など主な技術的指標において、同時期に運行していた日本の月探査衛星「かぐや」を上回っている。
「嫦娥1号」のレーザー高度計は中国が自主開発した初の宇宙用レーザーアクティブリモートセンシング機器であり、主な任務は月面3D立体映像の取得だ。「嫦娥1号」とともに月軌道で1年間運行するなかで、月の北極・南極の標高データを取得し、世界的にも初の快挙となった。
中国が宇宙でレーザーリモートセンシング技術を利用したのは今回が初めて。レーザー高度計の要となる部品は全て、中国が自主生産した部品を採用している。「嫦娥1号」の主な技術指標を日本の月探査衛星「かぐや」のデータと比較すると、重さは約3分の1、動作範囲は約2倍など、各指標で「嫦娥1号」が「かぐや」を上回っている。
研究スタッフによると、同研究の成果は今後、宇宙の3D画像、目標測定、宇宙ナビゲーション、大気測定など幅広い分野で応用できるという。(編集SN)
「人民網日本語版」2010年8月2日