人民元レートの短期的な下落に伴い、北向き資金がこのほどやや変動している。しかし複数のデータによると、対中直接投資の純流入が7月より増加し、外資による中国資産の買い増しが依然として主流になっている。業界関係者によると、短期的な元安の資本外部流出への影響は限定的だ。人民元レートの双方向の変動の常態化は、中国資産の長期的な魅力を力強く支える。
中銀証券グローバルチーフエコノミストの管濤氏は、「外資流出と元安が悪循環を形成すると懸念されているが、外資からすれば、対外投資は自ずと為替リスクを受け入れなければならない。彼らが懸念しているのは現地通貨の急落ではなく、レートの膠着により一部の資本為替管理手段を講じざるを得なくなり、取引できなくなるリスクだ。その逆にレートに柔軟性が備わると、金融政策の自主性が上がると同時に、行政手段への依存が弱まる。これは域内外投資家の市場への自信を支える」と述べた。
また国家外貨管理局のデータによると、8月の物品貿易の越境資金純流入が大きな規模を維持し、直接投資などのルートによる外資流入が安定しつつ増加した。8月の物品貿易の黒字は552億ドルで、前月比で31%増加した。同時に対中直接投資の純流入が7月より増加し、域外投資家の域内債券・株式市場への投資状況が持続的に改善された。中国市場及び人民元建て資産の長期的な投資価値が顕在化した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年9月19日