上海万博:「低炭素」生活は身近なところに

上海万博:「低炭素」生活は身近なところに。 上海万博では「低炭素」社会を実現する要素が随所に見られる。例えば、不要になった牛乳パックが来場者の休むベンチやユニークなかたちの分別式ゴミ箱に「変身」していたり、パビリオン内で不要なコルクやロープ、繊維を使ってつくられた椅子が「モノを大事にする」ことについて語っていたり

タグ: 低炭素 上海万博

発信時間: 2010-07-05 10:42:41 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

上海万博は多くの細かい部分でこの「モノを大事にする」知恵を活用している。ゲートやパビリオン周辺に置かれているベンチやユニークなかたちの分別式ゴミ箱はいずれも牛乳パックからつくられたもの。牛乳やコーヒー、豆乳などの飲料に使用するテトラパックを回収して最先端の処理をほどこし、「ゴミを宝に変えて」、資源の循環利用を実現した。

上海万博事務協調局の関係者によると、会場内の1000台のベンチはすべて牛乳パックからつくられたもので、長さ1メートルのこのベンチをつくるのに、250mlの牛乳パックを856個要した。4000個以上あるゴミ箱には10万個近い牛乳パックが使われているという。

 

 

 

 

ロンドン「ゼロ炭素館」

 

ベストシティ実践区にあるロンドン「ゼロ炭素館」は、「ロンドンのエコ生活」の要素をトランク26個につめて上海に運び、「モノを大事にする」知恵を啓発している。あるトランクの中に入っているのは一匹の小犬。目は小型の懐中電灯、鼻はおもちゃのバイク用ヘルメット、被毛は余ったステンレスたわしと、この小犬は全体が生活の中で不要になったものからつくられている。また、「炭素削減の歌」を静かに流すトランクや、「階段を使うのがクール」「野菜や果物をたくさん食べて、若々しく」「ペーパーレスで緑を増やす」といったライフスタイルを宣伝するトランクもある。

「ゼロ炭素館」は変わったかたちの建物が2つならぶ。屋根は傾斜式デザインを採用。南側斜面は一面にソーラーパネルが取り付けられ、あわせて65枚ある。北側斜面は透明なガラス窓で、窓の間は見渡すかぎり緑に覆われ、真ん中には風力発電用の羽根も設置されている。

こうした設計はいずれも省エネ効果がある。屋根の上の風によって回転する色とりどりの「風帽」は新鮮な空気を絶えず館内へ送ると同時に、館内の空気を排出する。そして太陽エネルギーと「江水源」システムによって館内に入った空気を除湿し、温度を下げる。また、壁面には特殊な蛍光塗料が塗られていて、昼間は太陽エネルギーをため、夜になるとそれを放出して蛍光を発し、パビリオン全体を「発光する建物」に変える。

「ゼロ炭素館」の関係者は、「「ゼロ炭素」の居住理念は、万博が開催されている6カ月間だけ人々の口に乗るのではなく、一種の思考方式となるべきで、万博を通して「ゼロ炭素」の意識が生活の隅々まで深く入り込んでほしい」と話す。

 

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