中国のエイズ問題を扱ったドキュメンタリー ベルリン映画祭で話題に

中国のエイズ問題を扱ったドキュメンタリー ベルリン映画祭で話題に。 中国のエイズ患者が日常生活で受ける差別や偏見に迫った、見ている人の心を乱すドキュメンタリー映画が、ベルリン映画祭で話題を呼んだ。映画のタイトルは「在一起」で、HIV感染者とのEメールでのやり取りや交流を元に製作している…

タグ: エイズ,患者,薬物乱用者

発信時間: 2011-02-17 13:54:30 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

中国のエイズ患者が日常生活で受ける差別や偏見に迫った、見ている人の心を乱すドキュメンタリー映画が、ベルリン映画祭で話題を呼んだ。

映画のタイトルは「在一起」で、HIV感染者とのEメールでのやり取りや交流を元に製作している。趙亮監督は「『在一起』が中国人のエイズ患者に対する偏見をなくしてくれること願っている。中国には、発症している人も含めば、少なくとも74万人のHIV感染者がいるのだ」と述べた。

映画のストーリーが見る人の涙を誘った。

ある30歳の薬物乱用者は、自分がHIVに感染したと知ったときの気持ちを語っている。彼女は、母子感染した4歳の息子を殺して、自殺しようと考えていた。「もう生きていく意味などない。だから、殺鼠剤を買って、ご飯に混ぜたの。でも、息子がご飯を食べようとした時、『たった4歳でこの世を去らなければいけないなんて』って思ったの。いたたまれなくなってご飯を全部捨てたわ」。

他にも、インタビューを受けた患者が自分の録音テープを公開した。テープには、彼の母親が、彼がこの映画に出ることを決めた時に言った言葉が録音されていた。「何を考えているの。家族の恥さらし。がっかりしたわ。こんなことは誰にも言うべきことじゃないのよ」。

主な登場人物は3人、劉麗萍さん、夏さん、11歳の胡澤濤さんだ。3人は、顧長衛監督のエイズ問題を扱った映画「魔術外伝」の製作協力の募集に有志で集まった人たちだった。

そして、「魔術外伝」に協力したHIV患者の生活の様子を収めた、スピンオフのドキュメンタリー版として趙亮監督が作ったのが「在一起」である。このドキュメンタリーでは、HIV患者が日常生活で受ける差別と、心の葛藤や同情、愛情について語っている。

ある年配の撮影スタッフが現場にエイズ患者がいることを知らずに「この病気にかかった人は、みんな、自分が感染者だと人には言わないだろうね。言えば、差別を受けるってわかっているからね」と言った。同じ現場にいたもう一人のスタッフは自分の友人がHIV感染者と知っていたので、急に彼から目を背けたが「見ただけじゃ移らないよ」と笑われたのだった。

「中国網日本語版(チャイナネット)」  2011年2月17日

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