北京五輪開催期間の大気の質に関する外国の懸念について、環境保護総局の張力軍副局長は根気よく答えた。

北京の五輪開催が決まった2001年、大会開催期間の大気の質について3つの承諾を行った。一つは、二酸化硫黄、一酸化炭素、二酸化窒素、吸入可能な微粒子について毎日観測すること。二つは、北京市の環境を全面的に改善すること。三つは、五輪期間の上記4つの汚染物質排出量が、国家基準や世界保健機関（WHO）の指導基準をクリアすること、つまり五輪期間の大気の質を保障することだった。そして数年間の努力を経て、上記の3つの承諾は円滑に進められている。

一つ目の承諾はすでに実行され、北京市は比較的整った大気環境観測システムを作った。そして上記4つの汚染物質排出量を観測し、大気の質の状況を主要メディアに公開している。

二つ目の承諾もすでに実行している。北京は1998年から大気汚染の整備を始め、2001年7月以降は更にその取り組みを強化した。これまでに北京は13段階、200余りの整備プロジェクトをやり遂げ、その投資総額は約1200億元に上っている。北京の大気の質は大いに改善され、二酸化硫黄、一酸化炭素、二酸化窒素の排出量は基準をクリアし、吸入可能な微粒子も大幅に減少した。そして北京の「青空の日」は、1998年の100日間から昨年の246日に増加した。

三つ目の承諾について、吸入可能な微粒子の量だけがまだ目標に達していない。これについて国家環境保護総局、北京市政府、中国科学院、北京大学、清華大学の専門家は、すでに約2年間、研究を続けてきた。

北京の大気の質は、北京の要因の他にも、周辺地域の汚染物質の排出にも影響を受けている。このため北京市と国家環境保護総局は、河北省、天津市、山西省、内蒙古自治区、山東省などの省・直轄市・自治区政府、大学研究機関の専門家とともに、大気の質を保障する措置を制定し、国務院の認可も得た。

保障措置は2つある。一つは、6つの省・直轄市・自治区は五輪開催までに、石炭燃焼整備や火力発電所の脱硫や脱硝の設備、建材、セメント、化学工業、鉄鋼などの企業に対して整備作業を行い、産業構造の調整を完成する。

もう一つは、五輪開催期間に、北京市、天津市、河北省の一部地域の企業に、生産停止や生産時間の制限などを実施する。また山西省、内蒙古自治区、山東省の石炭汚染に対して、北京の大気の質の状況に応じて適度に規制し、周辺地域連合で北京の大気の質を保障する。

保障措置が公布された後、関係する各地の政府はこれをとても重視した。そしてこれまでに所定の任務を終え、6月末までには全て終了することになっている。専門家たちは、五輪期間は大気の質が保障され、中国政府の承諾は完全に実行できると予測している

「チャイナネット」2008/03/11