国家環境保護部(環保部)はこのほど、中国の自動車汚染物質排出状況を初めて公表した。昨年の全国自動車汚染物質排出量は5143万3千トンに達し、自動車排出ガスが大・中都市における大気汚染の主要原因となった。
環保部はこのほど、「2010年中国自動車汚染予防対策年報」を発表した。年報の統計データによると、2009年の全国自動車保有台数は約1億7千万台、1980年に比べ25倍増加した。このうち自動4輪車は6209万4千台、オートバイは9453万1千台。
自動車排出ガス規制分類による国III基準以上に達している自動車は、全体の25.4%を占めた。国II基準に達成している自動車は31.8%、国I基準は25.7%、残る17.1%は、国I基準にも達していない。
2009年、全体の17.1%を占めた国I基準未達成の自動車が排出する4種の主要汚染物質排出量は総排出量の50%以上を占めた。全体の25.4%を占めた国III以上の基準をクリアした自動車の汚染物質排出量は、総量の5%を下回った。
環境モニタリング結果によると、2009年、全国環境保護重点都市113都市のうち、3分の1が大気品質基準を未達成だった。多くの都市、特に大・中都市の大気汚染は、工場の煤煙と自動車排気ガスによる複合型汚染という特徴を呈しており、大気汚染の削減がますます難しくなっている。
「人民網日本語版」2010年11月5日