交流活動に参加した石雪蓮さん(右)
中国青年代表団J団のメンバーは今回、日本での友好交流活動のほかに、世界の水環境に関する課題について、日本人とロシア人の学生とともに討論や研究を行った。討論は普段行われるものと異なる展開となった。初日、日本に到着すると、私たちはそれぞれ日本4人、中国人2人、ロシア人2人から成るグループに振り分けられた。訪日期間中、主催機関は不定期にグループ討論実施とその結果報告を求めた。討論では毎回非常に激しく意見が交わされた。簡単に言えば、40人のメンバーは出身国が異なり、異なる文化背景を持っているので、思考方法に違いがあり、問題のとらえ方もそれぞれ異なっていた。さらに、メンバー相互の交流は母国語ではない言語を用いて行われているため、論点がかみ合わず、非常に突飛な意見も出された。スタートしたばかりの頃、各グループの討論はどれもスムーズに進まず、お互い後に引けない気まずい状況に陥ることもあった。
しかし、メンバー全員が手を重ね合わせ気合を入れると、それまで凍りついていたものが一瞬にして融けた。私たちは1つのチームであり、最高のチームであることを確信できた瞬間だった。たとえあるメンバーの英語が流暢でなくても、考え方が論理的に飛躍し理解されにくくても、お互いの交流の妨げにはならなかった。筆談やボディランゲージを駆使し、やり遂げようとする意思さえあれば、何も問題にはならなかった。この時、どの言語も重要ではなかったのは、私たちがお互いの心を理解していたからだと思う。