このブログでも何回も紹介しているとおり、中国のサービス精神・サービス文化はまだまだ提供側の企業に浸透しているといえない状況です。消費者が求める以上に提供側企業がサービスを重視することは却ってコストアップにつながってしまい、消費者の質が向上しなければそもそも、サービスのレベルを向上させる意味がない、コスト増の原因なだけである、というようなことを書いたと思います。しかし、このお店はその「徹底サービス」を中国市場において真っ向からチャレンジして成功した企業になりました。
「ハイディーラオ」のサービスには大きく分けて二つの特徴がありますが、ひとつはお店に入るまでの待ち時間についてのサービスです。簡単なスナック菓子、お茶などが無料で無限に提供されます。さらには、くつみがきのサービス、中国象棋、トランプ、インターネットサービスなども常設されていて、お客が飽きない工夫がなされています。もう一つは、中国のサービスレベルをはるかに超えた店員の態度であります。一般的な中国の飲食店において、上海(中国内での一般店舗でのサービスレベルは全国としを比較しても最高でしょう)のトップレベルを除けば、その他都市・北京などでも店員のサービス精神レベルは「日本と比べものにならないくらい低い」といえます。もちろん、日本が全国均一にサービスレベルが高すぎる国であるということもいえますが、それにしても、日本以外の先進国、またそれなりの発展途上国と比較しても、中国の店員のサービスレベルは極めて低いといえましょう(例:お客に呼びかけられても気にとめない。お客から注文をうけたことを忘却する。お客がいることを無視して店員同士で雑談している。などなど・・・きりがありません(怒!!))。
そうした、中国のサービスレベルにおいて、日本のサービスレベルにほぼ近いレベルまで到達しているのがこの「ハイディーラオ」であります。
正直言えば、僕はこのお店にいったときには、ひじょーーーに驚きました。中国の店員さんがサービスが良いことに不思議な感覚にさえ襲われました。
もちろん、非常に高級なホテルなどでのサービスレベルは、中国においてももちろんかなり高いレベルでありますが、いわゆる一般庶民が気軽に行けるお店で(ここが凄く重要!普通の市民が、日常的にいけるお店!)、この中国水準をはるかに超えたサービスレベルを保っているのは、本当に「異常事態」としか思えなかったからです(笑)。