以前こブログで僕がかいた中国で「サービスレベルをあげると労働コストアップするので・・・、企業の価格競争力が低下する」というのを論拠にあげましたが、実際にハイディーラオにおいても、サービス向上を店員に徹底させるためには、店員への他企業にはないほどに強い精神的規制・訓練を施すことになります、そしてそれの代償として、店員に他の企業に比べて高いインセンティブ(報酬)を払う必要がでてきます(福利厚生の充実など)。そうなりますと、ハイディーラオが選択するのは、他企業と同価格を設定し利益率を下げるか、または他企業よりも高い価格を設定しでお客さんに労働コストアップの分を負担してもらうか、という選択肢になりますね。
ここで、ハイディーラオは、後者を選択しました。従業員管理の宿舎を自社で大規模に保有し、規模の経済性を働かせ、さらに中級よりすこし上の価格設定で、サービスという付加価値の代償として、お客さんにコスト負担をしてもらうことを選択しました。そして、成功しているビジネスモデル事例をつくりあげました。
この「ハイディーラオ」の全国的成功事例の登場によって、僕が以前に提唱した中国の消費者レベルがサービスに「付加価値を見出さない」という意見は訂正する必要がでるようになったと思います。
噂によれば、これだけのハイディーラオの成功のウラには何か問題があるやも・・・従業員が暴露ネタを・・・・ということが中国のネット上でも、騒がれていますが、いずれにしてもこれだけのサービスの付加価値が中国の消費者に評価されてきたということは、中国市場のサービス業態という意味で、大きな転換点であるとおもいます。
日本の中での話題として、「中国人はサービス精神が低く、日本人はサービス精神が高い」というような絶対的主張が展開されることがありましたが、はてさて今後、経済発展して経済的に豊かになり、気持ちの上でも余裕ができてくる中国の都市部と、経済が地盤沈下し始め失業率が上がり社会情勢不安が醸成され始めている日本の都市部では、サービスのレベルは・・・逆転・・いかに?? ですね。
今年も、いままさに、せっかくの冬場の絶好の「火鍋」タイミング! 日本では当たり前であったサービスを、貴重なものとして噛み締めながら、ハイディーラオにて「火鍋」たのしみたいとおもいます。僕はカラーーーい「火鍋」にゴマだれの組み合わせが一番好きです!!(^^ゞ
それでは、本年もどうぞよろしくおねがいします。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年1月19日