文=コラムニスト・中川幸司
みなさんこんにちは!
師走を走りまくっているものの、この数年間ずっと風邪をひいていないので、今年は「大風邪」を引いてしまわないかと不安な中川コージです。
食品大手の日本企業、株式会社明治が発売していた粉ミルクに放射性セシウムが含有されていたということで事件になりました。この事件にともない明治の株価は大暴落、そしてその翌日には再び高騰という乱高下でもありました。東日本大震災、福島第一原発の事後処理の問題に続いて、また日本の食品安全についてのブランド力をグローバル市場で低下させる事件となってしまったことは疑いないでしょう。
東日本大震災以来適用されていた日本から中国への食品輸入規制が緩和されてきており、また中国の一般消費者の日本ブランドへの意識も回復してきているということですが、今回の事件が多少この回復に水をさすことになったと思います。
企業が何らかの事件発生によって、ブランド低下が生じてしまったときに、これを回復させることは、実はそれほど「感覚的」な作業ではありません。つまりそれは、「危機管理対策」として常日頃から計算されていればそれほどの問題もなく、むしろこれらマイナスの要素の事件に対する、迅速な行動と、消費者への最適な配慮はブランドを向上させる効果をもっています。
再度、東日本大震災の話になりますが、このときの各コンビニエンスストアの対応は被災者(帰宅困難者・消費者)に対して無償で商品を提供し、またトイレ利用サービスも開放しました、通信キャリア各社、Google等も災害掲示板などを次々とたちあげその対応で、「株」をあげたといえます。