代理購入ルートで購入した粉ミルクには責任を負わない――。明治の粉ミルクから放射性セシウムが検出後、「代理購入」ルートで日本原産の製品を購入した中国の消費者に対し、同社の上海支社はこのように回答した。今回の事件で、日本の明治本社は、返品・交換したいが、消費者自身が製品を返送できない、「国境を出た後の販売については責任を負いかねる」が、日本の購入代行業者に返送し、購入代行業者が返品・交換することはできると説明した。
明治側の声明は、返品・交換の主導権を購入者に投げた形となった。しかし中国国内の消費者の返品・交換が可能かは、海外の購入代行業者が責任を負うか、その対応の仕方によって決まる。
海淀区在住の曹さんは少し前、明治の粉ミルク5缶をインターネットショッピングサイト「淘宝」で購入した。明治の粉ミルク回収のニュースを聞き、すぐに業者に問い合わせた。しかし相手は返品・交換したい場合、レシートが必ず必要で、返品・交換にかかる往復宅配料は自己負担になると答えた。しかし曹さんはとっくにレシートを捨ててしまっていた。3時間かけて交渉し、ようやく相手はレシートなしでも返品・交換を認めてくれたが、宅配料に600元近くかかったという。
◇購入代行業者の不満