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中国人エンジニアが見た本当の日本:警察官の採用試験に始皇帝 |
発信時間: 2009-06-09 | チャイナネット |
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『与“鬼”為隣(となりは“おに”です)』(薩蘇著、文匯出版社出版)は、日本駐在の中国人エンジニアの視点から日本と日本人の姿をつづっている。同書は中国大手ポータルサイト・新浪の2006年度最優秀ブログと10大草の根ブログに選出された、この著者のブログの一部を書籍化したもの。同書をめくってみると日本社会に入り込んだような気分を楽しめる。また、その生き生きとしたユーモア溢れる筆致は、日本の本当の姿を理解する上で大きな助けとなるだろう。
警察官の採用試験に秦の始皇帝 最近、休みとなると隣に住む日本人大学生の土屋さんが訪ねてくる。まず、遠慮がちに礼儀正しく挨拶して、教えてもらいたいことがあると言う。その質問は多種多様だ。例えば「宋江は劉備と義兄弟の契りを結んだのか」「『韋編三絶』とはどういう意味か」「八旗制度はどの時代のものか」というもので、ほとんどが中国の歴史と文化に関係している。
最初は、温家宝総理の来日で土屋さんも中国に興味を持ったのかと思っていたが、質問が「秦の始皇帝は租庸調制度を実施したか」や「董仲舒と漢の武帝はどういう関係か」にまで及ぶと、少し変だなと思った。土屋さんみたいな頭は単純だが体格は立派というタイプの人が、これほどまで中国に関心を持つとは……。読者の皆さんは、土屋さんは大学生でしょと言うかもしれない。そう、もちろん大学生だ。ただし、日本は大学進学希望者数が少ないので、基本的に頭さえあれば進学できる。頭が単純で立派な体格をした学生が多いのが現実だ。土屋さんはバイクで街を駆け巡ることを最大の楽しみとしているが、このような人が董仲舒を研究することができるのだろうか。
そういう訳で、土屋さんに聞いてみた。「興味からこういう質問をしているのかい」。
すると、土屋さんは恥ずかしそうに頭をかきながら答えた。「違います。こうした質問をするのは警察官になりたいからです。大きな白バイを運転して街を走るのはかっこいいじゃないですか」と。 |
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