緑化に国境なし 日本の「緑のベチューン」

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発信時間: 2010-04-02 14:01:21 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

前新華社東京支局局長 冮冶

北京ではまた砂塵嵐が発生した。東アジアの多くの地域はこの砂塵嵐の影響を受けている。海を隔てて中国の目と鼻の先にある日本も、運良くこの被害から逃れることは難しい。

国境のない地球環境問題

日本の晴れた日(恵比寿で撮影)

日本での赴任中には黄砂も経験した。空は淀み、車にはうっすらと黄砂が積もっていた。しかしこうした日は決して多くはない。日本の空気は非常にきれいで、天気がいい日には東京の高いビルから100キロ余り先にある富士山を見ることができる。

2006年4月16日に北京がひどい砂塵嵐に襲われた時、次の日の朝に降った黄砂は北京全域で30万トンだったという。その2日後、黄砂は漂いながら海を越え、粒子の荒い砂は海に沈み、細かな砂は日本列島にたどり着いて、九州から東北の広い範囲で黄砂が観測された。東京の視界は一般に30キロだがこの時は7キロになり、東京タワーなど高層ビルは朦朧とした黄砂に包まれた。

その年の5月、毎週土曜日に読売新聞夕刊に掲載されている「週刊KODOMO新聞」では砂塵嵐についての文章が載せられ、最後には以下のような内容で締めくくっていた。「今の日本は他の国のように砂塵嵐による被害はそれほどひどくはありません。しかし地球環境の問題に国境はないのです。各国が手を携えて一緒に考え、解決していかなければなりません」

中国での緑化に力を尽くした高齢者

日本は周囲を海に囲まれ緑も多く、砂塵嵐が発生する地理的条件はない。それに被害の程度も限られている。日本では木を植えて造林するという言葉はほとんど聞いたことがない。聞いたことがあるのは海を埋め立てるという話だ。

日本列島にはむき出しになった土地はほとんどなく、そのため埃も少ない。日本に来た観光客が1週間、靴を磨かなくても、見た目は変わらない。日本が植樹をしなくてもいい国だと言っても、それは決して言い過ぎではないだろう。

この地球に植樹しなくてもいい国は日本だけではないはずだ。しかし国を超えて隣国の植樹を手伝おうとするのは、報道で知る限りおそらく日本人が最も多いように思う。

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