「中国経済と日本企業2010年白書」要訳
2. 共通課題・建議の概要
① 貿易・通関上の問題点
日中貿易は、08年11月から09年10月まで12カ月連続で前年同月比減少だったものの、中国政府の景気刺激策や消費拡大策などに伴う需要拡大により、09年末からは増加傾向にある。日本の貿易に占める中国のシェアは初めて2割を超え、最大の貿易相手国となっている。
日中の相互依存関係は一層深化しているが、それに伴い、貿易実務の現場では各種の問題が潜在化、顕在化しているのも事実である。白書では以下をはじめ、11項目の建議を挙げている。
<主な建議内容>
・ 通関に伴う規制・制度変更を実施する場合は、十分な準備期間を確保するとともに、文書で事前に税関ホームページに掲載するなど情報開示時期および方法について配慮してもらいたい。
・ 通関作業の簡素化、迅速化および税関や担当者によって運用・解釈の違いが発生しないよう要望したい。