どんなに小さな出来事であろうと、面白ければほかの人に言わなければむしゃくしゃする林さん。「新浪網」のブログに連載されている「東京留学食生活」はまさにその個性の産物だ。
日本に留学している間、しょっちゅう中国人の友達に「え、林さん、日本はいったいどういうところなの?」と聞かれる。だが、日本の留学日記をまとめようとしても、出来事が多すぎてばらばらで、どこから始めたらいいか迷っていた。それで、料理を作るのも食べるのも好きな林さんは、グルメを主な手がかりにすることに決めた。
「マーボー豆腐」
レバー炒め、蒸しナスビ、マグロ・サラダ、マトンの唐辛子揚げ・・・色々な料理の作り方をブログで披露した。料理は中国でも作られる日本料理と日本でも作られる中国料理だ。勉強とバイトで忙しい留学生活なので、揚げ物、焼き物のような、時間のかかるものはあまりなく、ほとんどが手軽に作れる料理だ。
料理ばかりでなく、それにまつわる面白いエピソードも綴られている。例えば、「マーボー豆腐」に関する漫画エッセイにこのようなエピソードが語られている。日本で「四川省出身」と言うと、必ず「ああ、あのマーボー豆腐の四川省でしょう」と返事がかえってくる。最初林さんは嬉しかったが、同じ対話が3、4年も続いたら、「四川料理はマーボー豆腐だけではないんだよ」と叫びたくなった。「しかも、日本のマーボー豆腐もマーボー豆腐ですか。いくら日本人の好みに合わせたものにしても、甘味のあるものにしてはちょっと・・・だから、仲のいい日本人の友達には必ずマーボー豆腐の『再教育』をしているの」と語る。
「四川料理はマーボー豆腐だけではないんだよ」と
林竹さん(写真・本人提供)
「東京留学食生活」シリーズ日本語版はまだ日本語版がないが、中国語版を日本人の友人に見せるたびに、「もっと多くのイラストを入れて早く本にしなさいよ」と励ましてくれる。(続く)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年5月18日