どうして米日韓で『孫子兵法』が大人気?

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発信時間: 2010-06-07 13:36:03 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

『孫子兵法』は世界で現存する最も古い軍事理論の名著として、軍事の域を超えて、世界各国で読み継がれている。中国人民解放軍軍事科学院の講師団は、『孫子兵法』の講義のため、何度も海外へ招聘されている。外国人はいかにして中国の不朽の名作に触れ、その深い思想を理解しているのか。

日韓では大人気

『孫子兵法』は今から約2500年前に成立し、魏晋南北朝時代に海外に伝わったとされている。現在までに、世界六大陸の内南極地方を除き、30以上の言語に翻訳されている。

日本が最も早期に『孫子兵法』の研究を始め、一定の成果を収めている。中国人民解放軍軍事科学院の研究員劉慶氏は、『孫子兵法』に関する研究について、以下のように記者の質問に答えている。最近の研究のよれば、『孫子兵法』は、魏晋南北朝時代に朝鮮半島を渡り、日本に伝来しているという。ある資料によると、西暦734年、日本の遣唐使であった吉備真備が、初めて『孫子兵法』の注釈や研究を行ったと、記載されている。その後、日本では、相次いで数百種類の『孫子兵法』に関する書籍や論説が出版された。

韓国も『孫子兵法』の研究が盛んな国である。1953年より、関連の書籍が韓国語版で相次いで出版され、百種類以上にも及ぶ。そして、21世紀に入ってからは毎年のように新書が出版されている。

ビジネス書としても高い評価

中国古代の戦略思想が興味深く、この兵法書はビジネス分野でも生かせられるからこそ、『孫子兵法』は、国外での愛読者が多いのである。劉慶氏が海外で講義を行う際の主な受講者は、大まかに二つに分けられる。軍事学院で学ぶ学生や将校、あるいは、経営管理を専攻している学生であるという。

劉慶氏が海外で講義を行う際、毎回実際の事例と照らし合わせて説明すると、受講者は特に興味を持つという。例えば、南アメリカで日本車がアメリカ市場に参入した事例を挙げた。損をしてでも、アメリカの青年にローコストでエコな日本車に乗ってもらいたかった。数年後、若者は成長し、日本車はアメリカ市場でも相当売り上げを伸ばした。受講者からは歓喜の声があがり、「戦わずして勝つ」思想を体現した。「外国人にとっては思ってもみないことだが、中国人は昔からこのような深い見解や知恵が知らず知らずのうちに身についている。『孫子兵法』は理解しがたく、事例を参照しながら説明すると非常に明解である。」

ニュースによれば、日本では経営者の神様と謳われている松下幸之助翁は、『孫子十三篇』を諳んじ、「孫子」を神と崇めていたという。先般、イギリスの総選挙で労働党が惨敗した際、オックスフォード大学の経済学者ジョン・ケイ氏が以下のように述べていた。「ディビッド・ミリバンド氏は労働党が敗北した要因を模索しているが、『孫子兵法』を読むのが最良だ」と。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年6月7日

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