捕鯨行為を支持する人たちが横断幕やプラカードを掲げ映画館の外で抗議活動を行い、警察と小競り合いになった
AFP通信の報道によると、「ザ・コーヴ」が公開された東京の映画館の外で3日、約30人が抗議活動を行った。抗議参加者は拡声器で「漁民をいじめるな」などと叫び、「虐日映画『ザ・コーヴ』は日本人の精神を抹殺する毒薬」と書かれたプラカードを掲げて抗議した。
上映前、映画館では「ザ・コーヴ」の上映反対者と支持者の間で小規模の衝突があった。警察側はこの日、映画館の周りに警官を配備し警戒にあたった。映画配給業者によると、初回上映分の100枚のチケットは発売後すぐに売り切れた。また、映画館のスタッフは、「上映中、観客たちは静かに映画を見て、抗議する者は一人もいなかった」と話す。
「ザ・コーヴ」は米国のドキュメンタリー映画で、日本の和歌山県太地町の漁民によるイルカ漁を取りあげた作品。今年3月にオスカーの最優秀ドキュメンタリー賞を獲得したが、日本の漁民から抗議されていた。漁民らは、イルカ漁は日本の伝統的な文化の一つだと考えている。
また、「ザ・コーヴ」は東京の2カ所の映画館で6月末に公開される予定だったが、抗議の電話が殺到したために公開は延期となった。日本の共同通信社によると、同映画は全国6館で3日に公開された。