「クール」は日本のソフトパワー?

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発信時間: 2010-07-07 10:59:11 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

6月の上海万国博覧会では、日本発のアニメキャラクター・ドラえもんが3Dアニメーションで披露される。6月12日から23日まで、「カワイイ平和」を掲げて、日本館では世界中の若い世代の交流イベントの普及活動を行っていた。この期間中、日本の有名なアニソン歌手のショーが行われ、脚光を浴びた。日本政府は「クール・ジャパン」の宣伝に力を入れている。

コスプレする中国の若者たち

最近「クール・ジャパン」という言い方が日本ではやっている。日本政府は「クール・ジャパン」の推進キャンペーンを行い、日本オリジナルのポップカルチャーを通じて「日本のイメージアップを図り、日本の夢を売る」という夢の実現へと努力している。海外の若者をひきつけ、「ジャパン」と聞けば、「クール」と連想できるようにと願いがこめられている。

中国の若者は一般的に「日本のポップカルチャーに憧れている人が多いだろう」というイメージをもっている。しかし、日本発のアニメやマンガが海外で爆発的に売れていないとは知らない。北京出身の作家であり日本中を旅している毛丹青(マオ・タンチン)氏が、インタビューにこのように答えている。「日本のポップカルチャーは世界的にも人気を博しているが、日本にもたらす海外の経済利益は、非常に少ない」と。

宮崎駿監督の人気アニメ映画「千と千尋の神隠し」が米国で上げた利益はわずかに1000万ドル(約9億1000万円)。日本国内の304億円という数値とは比べものにならない。人気漫画「NARUTO・ナルト」も、日本マンガ好きで知られているフランスでの販売数は22万冊(2008年)と、フランス国産マンガの販売数183万冊には全く及ばない。1997年、鈴木光司の小説「リング」は、日本国内で映画化され大ヒットしたが、海外ではあまり評価されなかった。その後、2002年にアメリカで、スティーブン・スピルバーグ監督の総指揮で、「ザ・リング」としてリメイクされた。約316億円売り上げを上げたのに、日本側へのリメーク権料はたったの1億円にすぎなかった。

多くの日本メディアはこの原因についてこのように分析している。「現代コンテンツの質は非常に高いのだが、多くの企業が外国での販促方法への理解が足りず、欧米会社の代理店を通じて輸出を行っている。そのため、利益があがらないのではないか」と。

日本政府が「クール・ジャパン」を構想した目的の一つには、外貨収入アップを図る狙いがある。今回の「クール・ジャパン」プロジェクトに高い期待を抱いている。2020年までに海外市場への文化輸出を約1800億元(約2兆6000億円)へと倍増させる目標である。もっとも、日本のネットユーザーはこの計画に冷ややかな態度を見せている。ネット掲示板には、「プロジェクトが予算を獲得するための単なる口実ではないことを祈っている」との書き込みも多々見られた。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年7月7日

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