重々しさと不安の中、日本で拡張する核の話題

重々しさと不安の中、日本で拡張する核の話題。

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発信時間: 2010-08-10 15:00:23 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

日本の広島市と長崎市は毎年8月に「原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式」を行う。65回目となる今年は例年と異なり、与党民主党のリーダー、米国の駐日大使、国連事務総長が初めて出席した。新たな顔ぶれ、新たな焦点、新たな話題にメディアの注目も高まった。

広島市は6日、長崎市は9日にそれぞれ平和記念公園で第65回「原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式」(略称「祈念式」)を行った。昨年9月の政権交代以来、民主党のリーダーが初めて政府首脳として祈念式に出席した。

広島市の秋葉忠利市長は「平和宣言」で、5月の国連の核拡散防止条約(NPT)再検討会議の最終文書が、核兵器禁止条約採択の必要性に触れた件に言及。「市民の声が国際社会を促す最大の力になりつつある」と指摘。日本政府に米国の核の傘からの離脱と「非核三原則」の法制化を求め、核兵器の廃絶は「人類の責任であり義務だ」と強調した。

長崎市の田上富久市長は「平和宣言」で、「被爆から65年が過ぎた今年、日米核密約の存在が明らかになった。平和宣言は非核三原則を形骸化させた核密約を強く非難する。さらに最近日本政府は、核拡散防止条約(NPT)未加盟のインドとの原子力協定交渉をも進めている。被爆国自らNPTを空洞化させるものであり、到底容認できない」と指摘した。

日本の菅直人首相は挨拶で「唯一の被爆国である日本は、核兵器のない世界の実現に向けて先頭に立って行動する道義的責任を有す」と指摘。政府として長崎・広島両市や国連と協力して、被爆者の体験談を外国語に翻訳し、各国の人々に紹介する方針を表明した。菅首相は「日本は憲法を遵守し、非核三原則を堅持する」と述べたが、その法制化については「実現性を検討したい」とするのみで、「三原則が日本の重要な政策であることは国内外で知られていると思う」と述べた。

菅首相の姿勢について、広島県原爆被害者団体協議会の坪井直理事長は「両方にいい顔をする言い方で、信用しがたい」と述べた。日本の世論は、核軍縮問題で民主党の姿勢は自民党より積極的だと考えている。だが、菅首相の姿勢は人々を失望させるものだった。これは日本が核兵器問題で抱える「ねじれ」現象だ。

国連の潘基文事務総長は5日に長崎を訪問。6日に広島の祈念式典に出席し、演説した。広島の祈念式典への国連事務総長の出席は初めてだ。

原爆の被害者は日本人だけではない。長崎市の人の話によると、1945年当時長崎県内には約7万人の朝鮮人がおり、約2万人が被爆し、約1万人が死亡した。この中には日本に強制連行された朝鮮人労働者もいた。広島平和記念公園には「韓国人原爆犠牲者慰霊碑」がある。当時広島では数万人の朝鮮人が原爆の犠牲者となったが、氏名が判明しているのは現在もなお2656人しかいない。

常軌を逸していて理解に苦しむのは、圧倒的多数の日本人が核兵器を深く憎む8月にも、広島で公然と核兵器保有を鼓吹する日本人がいることだ。これは日本が核兵器問題で抱えるもう1つの「ねじれ」現象だ。

「人民網日本語版」2010年8月10日

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