香港の中通社(Hong Kong China News Agency)の記事によると、アジアの水産物貿易の一大イベントである「亜州海鮮展(ASIAN SEAFOOD EXPOSITION)」が3日間に渡って香港コンベンション&エキシビションセンター(HKCC)で開催された。日本の農林水省は国内の著名な12社の水産物食品企業を引き連れ参加した。日本の出展側は、「すでに中国市場に乗り込む準備は万全で、あとはチャンスを待つだけである」と述べた。
農林水産省の輸出促進担当の南部浩志氏は、昨年の日本農林水産物の輸出総額は990億円で、うち水産物の輸出総額は全農林水産物の輸出総額の半分以上を占める500億円に達した。また、今年上半期、水産物の輸出総額は前年同期比の30%増だった。
日建日本食品有限公司の周総代表はこのように語っている。「日本の水産物加工食品の旨みは定評があるが、当社のダシは魚の風味を凝縮し、風味豊かで味わい深く、これさえあれば他の調味料は必要ない。このかつおダシをいつも作っている料理に加えたら、もっと美味しくなることは間違いない。日本の調味料が中華料理に加わったら、中華はまさに絶品の料理となるだろう、しかも少ないコストで。」
日本の調味料が中華料理に浸透し、中国の食卓に欠かせないものになってくれることを望んでいる周代表以外にも、多くの日本の水産物企業が中国市場に進出したいと思っている。例えば、日本のフカヒレ食品の大手、株式会社中華・高橋の笠原宗彦副部長は、「自社で開発した新商品『フカヒレカレー』は温めるだけですぐご飯にかけて食べる事ができるレトルト食品で、上海で紹介したときには大きな反響があった」と述べている。また、「その反応から、中国の人々は日本の食品に対する抵抗が全くないと分かったので、当社はすでに中国市場への進出の第一歩を踏み出しており、中国側の代理業者を探しているところだ。ただ、輸入関税が高いため、今後の商品価格への影響が懸念される」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年9月10日