チャンスがめぐってきて万博に縁したわけですが、実際に上海万博で働いてみてどうですか?
働く前に描いたの上海万博のイメージとはだいぶ違いました。たくさんの外国人が来て、もっとお祭りのような賑やかな感じを想像していたのですが、実際はほとんどが中国人のお客様で、自分の担当範囲を毎日事務的にこなしています。8時間立ちっぱなしなので、終わった後はすごく疲れますが、歴史に残るような大きなイベントに携われていることにすごく誇りを持っています。
トイレ博士をしていて何かおもしろい出来事に出くわしましたか?
日本ではけっこう話題になっているようですが、「世界一トイレ」の空間に「金のトイレ」があります。しかし、金のトイレだけは展示用なので使うことができません。扉はあけっぱなしなので、外から柵越しに見ることができます。それでも多くの来館者は座りたがるのですが・・・
しかし、ある日発見してしまいました。退勤時の掃除中、金のトイレの便座に何者かのケツ紋(座った痕跡)があったのです!
金のトイレ
清水さんにとって万博の魅力って何ですか?
万博内のパビリオンで色々な異文化に触れることができるのも、もちろんみなさんご存じの魅力だと思いますが、万博が始まってから中国、少なくとも上海は変わったように思えます。地下鉄の乗り方や、公共サービス、インフラがよくなったと思います。ルールやマナーをしっかり守るように呼び掛けるボランティアの方も大勢いて、自分がまわりにどう見られているかを意識する人が増えたように感じます。私は今後も中国とずっと関わりを持っていたいので、これをメディアが全国に発信し、「よりよい都市」になることが大きな魅力です。
まさに上海万博のテーマ「よりよい都市、よりよい生活」が上海での生活のなかで感じられるようになってきているわけですね。これだけは見逃せない上海万博の見どころは?
私自身はあまり見て回っていないのですが、日本産業館内で来館者が最初に見れる15分間映像「宴」が最高でした。多くの方が感動していると聞いてます。
清水さんはボランティア活動にも力を入れていらっしゃるそうですが。
フィリピン・マニラのスラム街に住む子供たちに、空手を教えるボランティアが、今までで一番印象的です。期間は短かったのですが、子供たちの生き生きとした目を見ることができて、逆にこちらが励まされました。