以上の日本人の姓から、彼らの祖先のほとんどが農村出身者であることが分かる。また、東条、南条、北条、九条、十三条等の姓からは、彼らの祖先が都市に住む人達(町人)であったことが分かる。西か東、或いは北か南のいずれかの通りに住んでいたのだろう。このように居住地をその姓とする古風で単純な方法は古代中国でも流行っていた。
次はその職業を氏姓とするもの。例えば、「犬養」「猪飼」等の姓なら、その祖先は犬や猪を飼っていたのだろう。「猪口」や「猪股」、「御手洗」等も恐らく同じようにつけられたものだろう。
日本人の氏姓は12万を超えるといわれている。日本人の姓は通常、1~5文字で構成されており、2文字で構成される姓が一番多い。字数が最も少ないものは「一」や「乙」等があり、多いものでは7文字や12文字のものまであり、「大身狭屯倉田部」、「藤本太郎喜左衛門将時能」、「籠谷懿俯拾仰里小野弘之」などがある。
日本の3大姓は、「鈴木」、「佐藤」、「田中」で、中国の李、王、張のようなものである。「田中」が多いのは、当時姓を持たない農民が多かったことが原因である。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年10月14日