分厚い歴史教科書をめくると、そこには中日両国の2千年以上におよぶ友好交流と、これまで培われてきた深い友情の証しが記されている。唐風文化から現在の大和文化に至るまで、日本文化は中国文化と切っても切れない関係にあるのだ。中国紙、法制晩報が伝えた。
確かに、中日関係の歴史は紆余曲折に満ちており、両国の交流はいまも、ぎくしゃくすることが絶えない。
しかし、中国の若者は日本に対し、客観的で冷静な見方をしていることが、法制晩報が行ったG20(20カ国・地域)に対するイメージ調査で分かった。中国の高校生を対象とした今回の調査で、その多くが「日本は礼儀正しい」「両国の見通しは明るい」など、前向きなイメージを答えた。NHK国際部中国総局の責任者、石原氏は「過去に恨みがどれだけあろうと、日中両国は相互依存という糸で結ばれている。ルーツを同じくしていれば必ず分かり合える」と語るが、まさにこれを示唆する結果となった。
調査について
アンケート用紙計500部を配布し回収した。うち有効回答部数は456部。調査は北京第19中学など5つの学校で、17歳前後の生徒を対象に行った。男女比率は男子生徒18%、女子生徒82%。文系と理系は各半分。
第一印象は「さくら」と「富士山」 国宝が堂々の首位
アニメとホラー映画の生産大国といえば、ほとんどの人が日本と答えるだろう。では、日本のシンボルだとどうだろうか。世界に誉れ高い「さくら」と「富士山」を、最も代表的な風景としても、その名に恥じることはないだろう。今回の調査では、最も多くの生徒が日本の第一印象として、さくらと富士山を選んだ。
●NHKのコメント「戦争がトップでなくて幸い」
今回の調査でよかったのは「戦争」ではなく、「さくら」と「富士山」が首位に立ったこと。生粋の日本人もこの2つを選ぶだろう。この点からいうと、一衣帯水で文化が通じている両国の国民は考え方が似ている。
一方、日本の家電産業は最近、韓国に押され気味だが、家電の割合がもっと増えてほしいところ。