日本に来て初めてのクリスマスイブのことを覚えている。京都の道を歩いていると、一人の僧侶が突然、私に「メリークリスマス!」と声を掛けてきたので、びっくりした。彼の優しい表情を見ながらも、彼の黒い僧侶服と赤や緑のクリスマスカラーとは、同じ世界には納まらないような気がした。とは言え、人はやはり祝日を迎えると、うれしい気持ちになるものなのだろう。
クリスマス数日前、東京の街にはクリスマスハーレー族が現れた。聞けば、ボランティア団体「ハーレー・サンタCLUB」が企画したもので、大型バイク約150台に乗ったサンタクロースがクリスマスを祝うとともに、大きなスローガンを掲げ「児童虐待防止」を呼びかけていたという。
同じ時、京都では「サンタクロースマラソンin京都」が行われた。今年ですでに9回目という。クリスマスムードを盛り上げるため、全コースにはデザートを用意したいくつかの休憩所を設け、一般市民も大勢参加した。マラソン競争というより、むしろお祭り気分である。私のある日本人学生が神社で巫女さんバイトをやっている。その彼女が私にこう言った。「実は、神社の研修でも私たちにクリスマスの大型イベントに参加するよう呼びかけています。目的は、それらのイベントがどのように組織・企画されているか観察するためです。」
「じゃあ、巫女さんも企画者ということ?」私は好奇心でこう聞いた。
「そう言えますね。私たちはバイトですから。しかもクリスマスの時期からスタートして元旦まで続けるので、神社では数多くの参拝客を迎え、私たちはそのガイドをしなければなりません。完全な体力仕事です!」
日本では、クリスマスハーレーであれ、マラソンであれ、新年でバイトする巫女さんであれ、クリスマスになれば、どこででもその祝日ムードを存分に味わうことができる。そして、時にそれは大きく誇張されることもあるようだ。
(日本新華僑サイトより 文=毛丹青)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年12月31日