日本の大学による偽装留学生除籍が示唆するもの

日本の大学による偽装留学生除籍が示唆するもの。 偽装留学生を入学させたことは、勿論、大学にとってはスキャンダルである。青森大学の学長は、入学審査が甘かったことについて、自らも社会的、道義的な責任を感じると語った。しかし、自主的に偽装留学生を除籍処分とした判断は、中国の大学にとっての良き手本でもある…

タグ: 日本 大学 偽装 留学生 除籍 入学試験

発信時間: 2011-01-21 13:46:54 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

資料写真:中国人留学生

だが、これはまさしく、日本の大学の自浄能力と責任意識の現れである。実は、現代的大学制度が成熟した国家や大学においては、それが大学の基本能力である。大学が短期的な利益だけに捉われ基本を失うことは、原則から外れることになり、大学の教育面での名誉と学術面での名誉を軽んじて、大学を営利目的の学校に変えてしまうことである。違う言い方をすれば、大学がそのような短期的行為に頼って目下の難局を切り抜けたとしても、長い目で見れば、それが大学を更に深い危機へと落としいれ、破産への歩みを加速させるのである。

これに比べ、我が国の大学の自浄能力には、憂慮すべきものがある。2009年には「羅彩霞事件」(湖南省の女性・羅彩霞さんの同級生で県公安局政治委員の父親を持つ女性が、羅さんの名前と身分を無断で使用し、彼女に成りすまして大学に入学し、卒業していた事件)が明るみに出て、「成りすまし入学」が社会の注目を集めた。教育部は、全国規模で「成りすまし」の偽学生の洗い出しを行うよう、文書を出して命じたが、その結果は報告されていない。

様々な利害関係から、関係部門と大学は、「成りすまし」の取締りに必ずしも積極的ではない。また、一部の大学では、学校運営のコスト削減のため学生に長期休暇を与えたり、更には、職業研修の名目で最後の一年は学生に自ら研修先を見付けて、登校をしないよう命じるいよう大学もある。そのような大学にはどんな未来が待ち受けているのか、想像に難くない。(筆者=熊丙奇)

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年1月21日

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