「チャイナネット」記者の訪日インタビュー 第1回
研修で日本に2カ月滞在する機会に恵まれた。その間、日本の各業界の方々と触れ合うことができた。毎日新聞社を見学した際、フロントで出迎えてくれる人を待っている間に、毎日文化センターのチラシの中にあるカラーコーディネートに関する欄に目を惹かれた。講座の内容にはパーソナルカラー診断、色の基礎知識など面白そうなものが書かれていた。「カラーコーディネートというのは今流行っていますよ」と、同行していた日本人の女性がすぐに教えてくれた。
日本の街を歩いていると、日本人女性のおしゃれな姿が目に入る。日本のファッションはポピュラー・カルチャーの一環として、ほかのアジア諸国にも大きな影響を与えており、ある程度リード的な役割を果たしているとも言えるだろう。ファッションが重んじられる日本では、カラーコーディネーターがどういう役割を果たしているのだろうか。そこで、AFT色彩検定1級・国際カラーデザインマスターの資格を持つケートアプローチの堀本恵子代表に話を伺った。
堀本恵子代表は、2004年に北京で行われた第1回アジアカラーコミッティーに参加したほかは、中国とのつながりはあまりなかった。ところが、突如ネットで検索され、上海テレビの人気番組「東京印象」のインタビューを受けた。こうして、「中国市場は広い」と思うようになり、快く「チャイナネット」の記者のインタビューにも応じてくださった。
「チャイナネット」のインタビューを受ける堀本恵子代表
流行の裏にある「見えざる手」
――街では、毎年異なるカラーが流行していることがわかりますが、その裏でどういう力が流行を動かしているのですか。
流行色は、自然発生的に生まれてくるものではありません。世界レベルでは、インターカラー(国際流行色委員会 : INTERNATIONAL COMMISSION FOR COLOR))といって、現在では日本、フランス、スイスを含む14カ国が加盟し、毎年2年後の流行色を決めています。そこで発表された流行色をもって、生産段階に入り、市場には2年後に出回ります。
一般の消費者は、「ああ、今年はこのようなものが流行っているのだわ」とデパートに行くときに思い、それがいかにも自然的に出てくるように見えますが、実はそういう仕掛け人がいるとは面白いシステムですね。
中国人女性と日本人女性のカラーに対する感覚の違い