メンズセミナーの風景
――どのように顧客に似合う色を見つけるのですか。
先ずは、顧客のパーソナリティー並びにボディーチェックを行います。例えば、その方の好みや、趣味、行動様式、性格などをカウンセリングにより把握します。その日に着てこられたファッションや好きな色をお聞きすると、かなりの特色を引き出すことができます。その上で、肌色の特色、目の色、髪の色の特色をチェックします。日焼け後の肌の状態や、褒められる口紅の色などを聞き出します。これがボディカラーチェックです。
こうして、顧客のイメージの特色をある程度つかんだ上で、ドレーピング作業に入ります。
ドレーピングとは、お顔映りの良い色を選びだすために用意された様々な特色を持ったカラークロス(布地)を、次々にお顔にあてていく作業です。顧客のイメージや顔かたちの特色、肌色に調和した色がお顔にあてられた時は、顧客のお顔が輝いて見えたり、お肌が艶やかに、滑らかに見えたりします。お顔とクロスが一体となり、溶け込んで見えたりする瞬間が生まれます。これが顧客の調和色、一般に言う、「似合う色」ということになります。コーディネーターの仕事は、実は、単に似合う色に留まらず、形(デザイン)やシルエット(スタイリング)にもつながっていくことなのですがね。
――今日本は不景気ですが、カラーコーディネーターにも影響はありますか。
前述したように、ご多分にもれず、カルチャースクールなどでも大きく低迷しています。かつては、政府が支給した教育給付金が、多いものは受験料の80パーセント負担ということも手伝い、受講者が膨らみました。しかし今やそれは望めず、低迷しています。
しかし一方、不況下だからこそ、さまざまな業界が商品のクオリティーを高めようと研鑽を重ねる中、逆に本来の需要が芽生えていることも事実で、希望が持てると考えています。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年2月28日