安定した政権を確立する
英紙タイムズは3月14日、「災難の中にある希望」という題名で文章を掲載した。以下文章の抜粋。
3月11日に発生した地震と津波は防ぎようがなかった。しかし、今回の災害は日本を後押しするものとなる。とりわけ、今回の危機は菅直人の地位を確立するものになるに違いない。菅直人は素晴らしい首相であるが、よく批判を受ける。これまでの首相と比べると、菅直人からは日本の深刻な問題を解決しようという強い決心が見てとれる。
今回の危機は政府の地位を確立することにおいて、プラスの影響をもたらした。3月11日の地震発生前、菅直人は野党の反対に遭い、予算案を決定できないでいた。多くの人は菅直人が辞任に追い込まれると予測していたに違いない。現在、その状況には変化が訪れた。野党は現在、政府にできる限り協力すべきだと考えるようになった。
今回の地震が不安定な日本の政権を安定させるなら、日本とってその意義は非常に大きい。日本が直面する最も深刻な経済課題、すなわち債務問題を解決するためには、過去十年のどの政府よりも安定し、長期的な視点をもった政府が必要となる。今回の災害はそれを後押しするものに違いない。
米オンライン紙クリスチャン・サイエンス・モニターは3月14日、次のような文章を発表した。5年間に5人も首相が変わっている国家、日本にとってこれは決して異常なことではない。日本を正常な民主国家にするためには政界に対する改革を推進する必要がある。この目標を実現するために、菅直人首相は自身のマニフェストを履行し、官僚の力を弱めなければならない。