中国国際救援隊が日本で救援活動を始めて17日で5日目に入った。気温が低く、雪も降り、水も電気もない上、放射線汚染も懸念されるなか、救援隊は作業を続けている。福島原発の放射線漏れへの懸念から、フランスの救援隊は被災地での救援活動を中止し、撤退する方針を決めた。中国救援隊の隊員は、「まだあきらめない。(被災者を)見捨てない」と救援活動を続けている。
現在、中国の救援隊が救援活動を行っている環境は三面を山に囲まれ、一面が海に面しているため、海風が非常に強く、日本に到着したばかりの頃は、強風で何度もテントが吹き飛ばされ、外は冷え込みが激しい。おとといから降り始めた雪と強風で気温は零下5度まで下がっている上、マグニチュード6.0以上の余震が頻繁に発生している。放射線汚染も懸念され、水も電気も通信機器の電波もないなか、救援隊は持参した設備で発電し明かりを灯している。おととい深夜、大船渡市は強風と大雪に見舞われ、救援隊のテントが危うく押し潰されるところだった。
救援隊によると、同じ地域で捜索を行っている米国、英国の救援隊は米軍基地からの後方支援があるため、食料や水の確保は問題ないが、中国の救援隊は持参した限られた生活物資に頼っており、残りわずかとなっているため、在日中国大使館がカップヌードルやマントー(中国の主食の蒸しパン)、たまご、飲用水などの生活用品を運んでくれたという。それでようやく救援隊の食料の問題はとりあえず解決した。「つらいが、こういうときだから我慢しないと」。全隊員、今のところ心身ともに健康だという。
救援隊は捜索のほか、地元住民を手伝ってテント張りや物資運搬、交通整備を行っており、被災者は救援隊に心から感謝の意を表しているという。救援隊に貴重な食料を持ってくるスーパーのオーナーもいれば、隊員が生活用品を買い出しに行ったコンビ二で代金を受け取らない店長もおり、救援隊の姿をみかけると多くの人が、「ニーハオ!」や「シェシェ」と声をかけてくるのだそうだ。
「困難は多く、撤退する救援隊もあるが、われわれは救援活動を続ける。今晩には国内から緊急輸送されてくる防護服20着が到着する予定だ」。「100分の1でも希望が残っているなら、100%の力を使って救出する。われわれはあきらめない。(被災者を)見捨てることはない」と救援隊員の秦冲さんは語る。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年3月18日