世界の歌姫オープンソース

世界の歌姫オープンソース。 現在日本では統一地方選の真っ最中でありますが、それよりも実際の地に足の着いた、有権者の皆さんにとってのテーマはやはり「震災と復興」なようです。とくにメディアでもチェルノブイリ原発事故と同等レベルになるかもしれないと言われている福島第一原子力発電所については、まさに連日連夜の報道がなされています…

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発信時間: 2011-04-18 10:39:03 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

さらに、この音声発生技術の利便性のために、最近では、DTM(デジタルミュージック、PCを使って作曲などをすること)で、バックコーラスとして使われるようになりました。バックコーラスというのは「アーアー」ですとか「カモンカモン」とか、ちょっとしたリズムであったり、簡単な発声が多いので、技術が多少未発達でも実用に十分に耐えられたわけですね。これが、最近の技術発達によって、メインとなるボーカルも出来るくらいの性能になってきた、というのが重要なところです。

もう一方で、「初音ミク」の成功にとって、非常に重要な技術がブランディング・マーケティング技術でした。初音ミクという商品名からも分かるように、この人工音声があたかも、初音ミクという擬人化された何か(アイドル)から発せられているように発売企業は、「人工音声=初音ミク」というイメージをデザインしたわけです。ですから、これまではただの人工音声技術だったものが、「初音ミク」という擬人化、そしてそれに伴うイラスト、販売形態、流通システムなどを駆使することによって、「初音ミク」という歌手タレントを、ユーザーが指名して自分のDTMに挿入することができるようになったわけですね。音声発声システムを購入するのではなく、「初音ミク」というタレントの使用権を購入する、ようになったのです。

具体的な使用例は、ユーザーが設定した歌詞を初音ミクが「歌う」という流れになります。例えば、日本のお伽話の「♪もーもたろさん、もーもたろさーん」を歌うときに、歌詞と音譜と抑揚などのデータを初音ミクに覚えさせると、初音ミクという歌手がそれを歌ってくれるようなものであります(実際に初音ミクの音声データは藤田咲さんという、いわゆる萌え系の声優さんが担当されています。)。

こうして、単なる音声発声技術は、もともとは、ひとつには、銀行ATMなどの音声発声等で社会インフラとして扱えるような利用法、そしてひとつには音楽でのバックコーラスとして扱えるようなエンターテイメントの利用法でありました。しかし、これにユーザーを巻き込むというマーケティング技術を使って、供給サイドからの一方的な利用法ではないものとしたわけです。企業やアーティストという単純なサービス提供側としてこの音声技術を使った場合、最初からその音声技術の限界が決まっていますが(企業アップデートする以外では、発売時点での技術が最高レベル)、ユーザーを巻き込むことによって、ユーザーが勝手に「初音ミク」を進化させていったという面白い現象がおこりました。ある職人的な「初音ミク」の上級ユーザーは、初めて「初音ミク」を扱うユーザーよりも、遥かに上手に人間らしく、「初音ミク」をつくりあげることに成功しています。

僕はこれは、まさに、ネット上でのオープンソースの概念に近似していると思いました。

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