2008-2010年度の労働模範リストが先月26日に福建省廈門(アモイ)市で発表され、外国人2人が初めてリストに入った。国務院法制弁公室はこのほど「表彰奨励業務条例」の意見募集稿について、公開で各界の意見を求めた。その規定によると、中華人民共和国の社会主義現代化建設のために突出した貢献を行った外国人に対して、本条例に基づいて表彰や奨励を行うことが可能だ。こうした「外国人労働模範」は労働模範の評価選出活動における話題であるだけでなく、東西文化の融合という背景の下での開放と寛容とを体現するものでもある。「人民日報」海外版が伝えた。
昨年1月、中国石化国際石油勘探開発公司が年度末に表彰した18人には、2人の外国人が含まれていた(写真を参照)。中央にいるのはシリアの子会社、右はカザフスタンのFIOC社の関係者で、それぞれ優れた業績を上げて各年度の労働模範の称号を与えられた。また昨年4月には、北京泰徳製薬有限公司で働く日本人の専門家・岸明氏に、北京市政府から「外国人労働模範」の称号が与えられた。
▽日本人専門家、栄えある賞に喜び
岸氏は北京市初の外国人労働模範だ。岸氏は「薬物ミサイル」とも称される薬品の研究開発を指導して中国医薬界の空白分野を補い、血栓や動脈硬化といった血液循環系統の疾病を患う人々に福音をもたらした。
同公司に入社する以前は、日本の製薬会社の技術管理職を務めていた。現在、同公司からもらっている給与はかつての勤務先の3分の1ほどで、生活習慣や言葉の問題など多くの壁にも直面しているが、岸氏は「私は中国が好きだ。職業人生の最後を中国で過ごすことには、日本で過ごすことよりも大きな意義がある。労働模範はすばらしい称号であり、光栄なことだと喜びを感じている。もっと努力しなければ、この称号の栄誉にはふさわしくない」と話す。
仕事中の岸明氏 |