津波被害が甚大であった岩手県大船渡市にて活動した中国の国際救助隊は、最も早く駆けつけ、最も長い期間捜索活動を行った国際救助隊の一つでした。また、中国政府は、3000万元相当の物資援助、1万トンのガソリン及び1万トンのディーゼル油の無償供与など、まさに被災地で必要とされている物資を提供していただきました。そして多くの中国の人々が募金などの形で暖かい支援の手を差し伸べてくれました。
多くの日本国民はこのような隣国からの暖かい配慮を、大変うれしく、また心強く思いました。
福島第一原子力発電所において,国際的な原子力事故の評価尺度で最も深刻と評価された事故が起きたことは大変遺憾に思い,極めて重く受け止めています。現在,私は,一日も早い事態の収拾を目指し,陣頭指揮に立ち,文字通り政府の総力を挙げてその解決に取り組んでいます。私は原発事故がもたらす危険と戦うべく,第一に,周辺住民をはじめとするすべての人々の健康と安全を最優先に考え,第二に,しっかりとリスクマネジメントを行い,そして第三に,起こりうるあらゆる事態を想定し対応体制をつくる,という三つの原則に立ち,利用可能なすべての資源を動員し対応しています。例えば,海水への放射性物質の流出の件については,その防止のためにあらゆる努力を行っています。原発事故に伴って放射性物質が検出された食品等については,科学的基準に沿って,安全を確保するため万全の措置を取っています。我が国は高い予防的安全基準を設けており,市場に流通する日本の食品・製造物の安全性は確保されています。今後も,国内はもとより海外の人々からも安心して頂けるように,この原発事故に関する情報については,日々刻々の変化も含め,高い透明性をもって提供して参りたいと思います。