私の出会った日本人(1): 匿名

私の出会った日本人(1): 匿名。 日本はヒーローが出にくい国になったようだ。首相も草の根出身。官僚を支配するのにパフォーマンスは少なく、怒った時には朝早く首相官邸から車で東電本社に乗りつけ、大声で企業の上層部を叱る。首相もまた、普通の企業の経営者がイライラするときとあまり変わりはない…

タグ: フクシマ50 勇士 政治家

発信時間: 2011-04-22 14:15:08 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

文=コラムニスト 陳言

私はこのウェブサイトで今まで出会った日本人、私の尊敬する先輩、師匠などを書きたいと思う。これは初めてのことだ。筆を執るとなると、どなたから書くか迷ってしまう。

今、その強烈な存在感に私がもっとも気持ちをひきつけられているのは、何といっても「フクシマ50」だ。50の勇士の誰一人の名前、年齢、勤める企業名などの情報はない。写真では、いずれもその中の個人を識別できない。同じ色の防護服を頭から足までかぶり、大きな防護用のマスクを掛け、胸に放射能の量を記録するバッチをつけている。50の勇士が向かい合っている原子力発電所の危機もまた一つしかない。

彼らができるだけ速く原発事故を処理しようとしているのは、企業のため、原子力発電所周辺の数千万人の日本市民のためである。また彼らは、日本周辺の国々にぜったいに放射能漏えいの影響を及ぼしてはならないという気持ちで、最大の努力をしている。

50勇士のなかには、東京電力、東電工業、導電環境エンジニアリング、東芝、日立製作所の人がいるだろうが、その会社から一人たりともその個人的な名前を知ることはできない。日本のメディアも今のところ報道していない。そもそもその50人は初めから名前を伏せていたかのようだ。たぶん事故処理が終わってから初めて、彼らの名前は公になるだろう。

原発事故のこれ以上の拡大をしない、放射能の漏えいをこれ以上増加しないために闘う50の勇士が、無事に帰ってくることを願う。次回日本に行く際、その中の何人かにはぜひ会いたい。

もし中国だったら、勇士または闘士ともいえる彼らの名前はすでにメディアで報道されているかもしれない。私たちも勇士に対する尊敬をもって、彼らの思想や仕事の中から閃いたただならない偉大なる精神を見つけ、人を感動させる物語を書くだろう。しかし、日本のメディアはそうはしていないようだ。また日本の読者も、ひたすら彼らが安全に注意を払い、無事に帰ってくるのを祈っている。

コラムニスト・陳言 「日本スケッチ」

1   2    


日本人フルタイムスタッフ募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで

コメント

コメント数:0最新コメント

コメントはまだありません。