第七:飲み会の集まり
日本の会社員は頻繁に飲み会を開く。飲み会の理由は誰々の退職や新人歓迎などである。
ここにもこだわりがある。詳しく観察して分かったことは、個人が好き勝手に集まって飲んでいるのではなく、組織の一体感を高めるために飲み会を開いているのだ。通常、水曜日ごろになると、幹事が他の社員に対し、「週末に誰々のために、どこどこで飲み会を開く」とメールで通知する。通知には地図が添付してあるのが普通である。表面的には、自主参加に見えるが、実際、参加しなければ浮いた存在としてみられる。このため、週末の飲食店は人でいっぱいなのだ。
第八:隠れたルールに慣れている
筆者は一度、仲の良い日本人社員に聞いたことがある。「毎日、何百度もおじぎをして疲れないか?」その社員はびっくりした様子で「そんなにお辞儀しているかな?なんとも思ってなかった」と言った。
確かに何百度もお辞儀しているのだが、すでに習慣となっており、多くの日本人がなんとも思わなくなっている。
日本の会社は、外国人からするとルールが多い。身のこなしのルールについて上で述べたが、それは日本企業に存在するルールの一部にすぎない。不思議な事は、日本の社員が全くそれを窮屈に思っていないことであり、逆に様々なルールを楽しんでいるようにも見える。日本の会社員の体内には「ルール」に関するコンピューターが内蔵されており、どのように行動し、どのような話し方をするかを自然にアウトプットできるようになっているに違いない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年5月5日