ファンの支持を得た蒼国来
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「突然、このような事態(解雇)に遭遇し、一時は絶望して、誰も自分を信じてくれなくなると思った。今回、皆さんから“あなたを信じている”という励ましの言葉をもらい、本当に嬉しく思っている。皆さんが精神面での大きな力を与えてくれたことに感謝している」、「私は、本当に今回のこと(八百長)には関与していないので、このような処分は受け入れられない」。こう語って、身長185cmの大きな力士は何度も咽び泣いた。「どうか私を信じてください」、「真相は必ず明らかになります、私は潔白です」、と涙ながらに話す。
八百長問題での解雇処分により、蒼国来が再び相撲の頂点を目指す路はほぼ断たれたに等しく、8年間にわたる彼の苦労や努力は水の泡となる。蒼国来は『亜洲週刊』記者に対し、次のように語った。「もし、本当に八百長に関与していたのであれば、それは自業自得だ。だが、私は本当に八百長とは一切無関係で、不当な解雇処分の取消を求めるのは当然のことだ」。同時に、蒼国来は4回に及ぶ調査の内情についても明らかにし、特別調査委員会の先入観による主観的な認定に誤りがある、と疑問を呈した。
「最初の調査は30分で、通帳と携帯電話を持参するようにいわれて、持って行った。しかし、調査が始まるやいなや、八百長に関与したとの前提で、私に認めろという。彼らは私の弁解を聞こうともせず、私の質問には答えない。2回目、3回目の調査で提出された他の力士の供述もでたらめで、辻褄が合わず、更に、具体的な実際的根拠も示されなかった。しかし、彼らはひたすら私の八百長が既に確定していると主張し、もし認めるならば退職金を支払うが、認めなければ処分を重くするという。このような、事実と真相を調査することとは全く異なるやり方に、私は4回目には自ら依頼した弁護師と共に出席して、私が事実の真相を陳述して残し、彼らが調査した真相を残すという方法しかなかった」。