また、時代の変遷により、日本人女性の中で、結婚を女性の人生の目的とせず、よりよい生活レベルを求める人が増えていることもある。いわゆる「パラサイトシングル」と呼ばれる人々は、一人っ子で親の家に住み、高級な服を着て外国旅行をする。若く見られたがり、独身の自由気ままな生活を楽しんでいるという人たちだ。もちろん、結婚すれば夫や子供の面倒を見なければならないし、家族を養う責任や負担がかかってくる。これが彼らに結婚をためらわせるのだ。今年、日本で行われた「少子化に関する世論調査」で「結婚は負担が重いと感じるか」という項目があった。女性のほとんどが一番負担を感じるのは「家事負担」といい、「仕事と家庭の両立は難しいと思う」は40%が選択した。
そして、結婚後子供を持たない「DINKS」という形態を望む女性が徐々に増えているという。日本の子なし家庭は、一般的に夫婦ともによい教育を受けて、よい仕事を持っており、二人とも仕事の負担が重く、子育てにリソースを回せないことが多い。こうした家庭のほとんどが経済的にかなり裕福で、二人とももっとよい生活がしたいと思っている。また、日本の完璧な社会保障体制は「老後のための子育て」を必要としないことも、「DINKS」になりたい日本の若い世代の夫婦が増える主な原因となっている。
他山の石としよう。日本人女性の結婚観の変化は日本の少子高齢化問題の直接的な原因となり、そして根本的に経済成長にも影響を及ぼしている。同じような文化背景を持つ東アジア諸国も現代化の道をたどっており、すでに似たような問題に同じように直面している。次の日本を出さないために、熟慮すべき問題であろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年6月30日