高校生達の記念写真。日本僑報社提供
「日本僑報」によると、9月2日午後、国際交流基金本部JFICホールさくらにおいて、中国高校生長期招聘事業第6期生の歓迎レセプションが、主催者日中交流センター、日本の外務省、在日中国大使館、支援企業、受入校、ホストファミリー他関係者多数参加のもと開催された。
当事業は、将来の中日関係を築く礎として、より深い青少年交流を実現させるため、中日両政府間合意のもと、2006年より開始され今回を含め205名の高校生が参加している。
8月30日に来日した第6期32名の高校生たちは、来年7月下旬に帰国するまで、北は北海道から南は沖縄まで日本全国に分散し、日本の家庭で生活しながら日本の高校で日本人の高校生とともに勉強に、クラブ活動に励む。日本での生活や人々との交流を通して日本社会や日本文化を体験することが日中の相互理解に大いに役立つものと考えられる。
主催者を代表して阿南惟茂日中交流センター所長は日中間が現在微妙な状況のため、中国人の8割、日本人の7割が相手の国を良く思っていないが、8割の人が相手の国を重要と考えている。規模は小さいがこの高校生の交流が将来両国間の良き交流に発展していくものと確信している。そのためには滞在中に多くの友人を作り、未知のものを経験することが大切である。中国からは毎年高校生の長期滞在があるが、残念ながら日本人高校生の中国長期滞在がないため真の相互交流となっていない。そこで、現在日本人高校生の訪中団を企画していると挨拶した。
来賓として参加した中華人民共和国駐日本国大使館教育処孫建明公使参事官は、なれないところであるので安全に気を付けること、大いに勉強すること、友達をたくさん作ること、と生徒たちに話しかけた。その他来賓として、塩崎恭久自由民主党衆議院議員、村田直樹外務省広報文化交流部部長、日中交流会館村上立躬理事長、全日本空輸、資生堂他が参加した。
自己紹介では生徒一人一人が出身地と滞在中に通う学校名を流暢な日本語で紹介した。また、生徒の代表は日本での生活を通して日本の文化を吸収し、多くの友人を作り、相互理解に努め将来の日中交流に役立ちたいと強く語った。
懇親会では、食事をしながらホストファミリー、受入高校の先生と親しく会話し、日本での生活の第1歩を体験した。
都合でホストファミリーが欠席した河北省出身で埼玉の高校へ行く王珏さん、鹿児島の高校へ行く廬雨聡さん、北京市出身で山形の高校へ行く喬倩倩さんとの会話の中で、大きな災害があった日本に来ることを心配ではなかったですかとの質問に、少しは心配しましたがそれ以上に明日からの日本での生活、日本の友達との交流など、知らないところで知らないことをたくさん経験することが楽しみです、と目を輝かせて答えてくれた。
第3期までに参加した100名のうち35名が日本の大学へ留学していることは、当事業のモットー「心連心」で結ばれた良き友、良き理解者が将来の中日関係の発展に、大きな力を発揮していくことでしょう。
未だ、放射能問題が解決されない中、長期滞在で訪日した高校生、送り出したご両親の勇気と日本への愛情に敬意を表するとともに、感謝する。(岩楯嘉之)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年9月5日