ある日本企業でネット開発と管理に携わる秦さんも、多くの中国人投資家の一人。秦さんは取材に対し、自分はこの暴落にもやむを得ず冷静でいられたという。もう手元に投資するお金もなかったからだ。これまでの10年の投資を振り返ると、半分は損失だったという。とはいうものの、個人投資の経験は「海にいるか、火に焼かれるか」という感じで、炎に焼かれていたほうが多かったようだ。自分と親しい中国人投資家たちはみな同じような体験をしている。
振り返ってみると、数年前、彼が積極的に投資をしていたころ、保守的でいい加減に投資していた友達は今、かえって資産を増やしている。日本円が高くなったので、日本円を持っている在日中国人は儲けたのだ。秦さんは「私の投資は株式ではなく、米ドル為替だったので、手元には日本円の資産はほとんど残らなかったのです。損失は大体想像できるでしょう。