地震など自然災害は人の価値観を変え、行動に変化をもたらす。これは心理学会で公に認められている考え方だ。「3•11東日本大震災」があって、多くの「不倫」関係にあった主婦が家庭に帰る事を選択した。この権威ある調査結果は、家庭のために全力でがんばる日本の夫たちにとって小さな慰めとなっただろう。
震災発生の切羽詰ったときの、日本の夫たちの行動は妻を感動させた。大震災発生時、多くの夫はまず妻、子どもの安全を考えたという。彼らの中には一切妻と連絡が取れず、通信も交通も分断された中で、安全な場所にとどまることを選ばず、数時間、あるいは十数時間かけて、妻の会社や家に帰り家族で集まる事を選択した。家にいた夫の中には、落下物から妻を守ろうとして命を犠牲にした人もいた。このような重要な時の妻や家庭に対する夫の忠誠心が、浮気をしていた妻たちを良心の呵責に駆り立てた。
震災後、会社の多くは正常な経営ができなかったので、日本の夫たちは妻や子どもと一緒にすごす時間が平常より大幅に増えた。夫が子どもに勉強を教えたり、家事を手伝ってくれたり、仮住まいを探して手を尽くす様子を見た妻は、日本男子の「温かさ」を感じた。また。震災で精神的なショックを感じたことで、夫婦はお互いを労わるようになり心の距離が近づいて、妻は恋愛をしていた時のような感覚を思い出した。こうしたことが、浮気をしていた妻に所詮愛人は「浮き雲」のような存在であり、夫こそが自分を最も慰めてくれる存在であると気づかせた。
大震災は日本の市民の家も車を破壊したが、多くの家庭で家族をやりなおそうとする信頼や決心を強めた。ふたたび廃墟から立ち上がるには、夫婦が心を合わせて、「夫唱婦随」でいる必要がある。多くの夫婦がこの共同の目的に向かってこれまでの行き違いをまずは置いて、再び共に立ち上がった。しかも、震災前の空虚でつまらない専業主婦にとっては、新しい目的をもって、生活が充実したのだ。彼女たちの中には精力的に家庭の再建に取り組むことで、これまでのように愛人にかまっている暇はなくなったのだ。
災難は多くのものを破壊するが、往々にして人生で最も大事なものを見つける機会にもなる。「3•11東日本大震災」で日本の浮気主婦が家庭に戻ったことは、私たちに人間性の中のきらきら輝くすばらしい一面を知らせてくれる。 (文・蒋豊)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年12月26日