奥井禮喜氏:センチメンタル・ジャーニー

奥井禮喜氏:センチメンタル・ジャーニー。 古い友人の純ちゃんが働いている福島県岳温泉「扇や」旅館へ来た。高崎からT氏の車でざっと3時間の旅。東北自動車道はこの4月と5月に岩手県宮古市へ復旧応援に出かけたので少し見覚えがある…

タグ: 地震 復旧 観光 温泉 被災地

発信時間: 2011-12-29 15:44:35 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

資料写真:安達太良山のスキー場

「扇や」は背後に安達太良山(標高1709m)を望む。付近には、詩人・彫刻家高村光太郎(1883〜1956)との純愛で有名な智恵子の生家長沼家があった。花霞という酒造家であるが、そこにいまは智恵子記念館がある。

安達が原は安達太良山東麓の原野で、能や浄瑠璃で有名である。丹羽長重一族がかつて采配した地帯でその一族の菩提寺・曹同宗大憐寺がある。戊辰の役(1868から翌年)では新政府軍と旧幕府軍の戦いがあって、会津藩が最後の戦いを挑んだ。かの二本松少年隊の墓所でもある。

こまめな皆さまは連れだって付近の散策にお出ましされたが、私は徹底的に入浴を楽しむ作戦である。2泊3日の間、一度も外出せず、風呂へ入って、明るく清潔な和室で炬燵にはまって読書三昧。

最近はめったに和風旅館でゆったりするなんてことがないので、ごろごろのたくっているのはまことに心地よい。

静謐、閑静。部屋は20室あり、われわれが宿泊していた間は満室であるが、皆さまだいたいは一泊でお帰りになるから、日差しを浴びつつ露天風呂で遊ぶのはたった1人である。大温泉ではないから浴槽はそんなに大きくはないが、なにしろ独占するのだからおおいに嬉しい。

温泉饅頭、あだたら餅などを摘み、昆布茶をいただき、気分に任せて本を読む。ふだんの読書は書くために読むような次第で、思えば味気ない。

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