森下くんは日本の早稻田大学の3回生だ。
流暢に英語を話し、中国語も韓国語でのコミュニケーションも可能だ。
「外国での交流の経験がなければ、まだのんびりその日暮らしをしていたと思います」森下君は取材に答えてこういった。
「その日暮らし」これは、まさに日本人の若者の生活を表現した言葉だ。
日本の厚生労働省の調査では、現在、日本で206万人以上が生活保護を受けている。中年世代の生活保護の受給者数は10年前と比べ4倍以上に増加している。
経済の低迷とプライドと実生活との格差……さらに就職氷河期、貧富の格差など気が滅入るような言葉がメディアを席巻している。
早稻田大学の深川由起子教授は、現在の日本の若者の就業態度はギリシャなどに近づく傾向があると警鐘を鳴らす。「勤勉な日本人という言葉はすでに昔のことになってしまった。若者はニートや生活保護の受給者になることをのぞみ、自分で苦労して働こうとしなくなっている」という。