プライドの高さと実生活の格差
森下くんは取材に簡単な中国語で答えることができる。その優れた語学力の所以を訪ねると、完全に危機感からだと答えた。
彼によれば、大学2回生の時、前後して中国大陸と台湾省で学生交流活動に参加する機会があり、中国の香港地区と、米国、東南アジアの学生と知り合ったという。
この同世代の学生の卓抜した外国語能力と見識の高さに森下君はプレッシャーを感じたらしい。
だが、森下君のように危機感を持っている若者はどれくらいいるのだろうか。 「僕の身近な友人のほとんどが何の危機感も持っていません。みんな何とかなると思っています」と森下君はいう。
今年、大学2年生の安田君は、中国語を第二学国語として選択している。取材に対し、自分は中国に短期留学したいと思っているが、「面倒な手続きや準備、予想できないことに出会うと思うと、二の足を踏んでいます」という。