日本は政府開発援助(ODA)において世界最大規模の支出額を誇っている。日本政府による対外援助は1954年から開始されており今ではその累計額は数千億米ドルに達するという。
その金額だけを見ると凄まじいが、日本政府は決して一方通行的な贈与をしている訳ではない。戦後、日本の外交策において、最も重要かつ有効な手段の一つであった対外援助は、日本に多大なる国益をもたらしてきた。
国土が狭く、資源に乏しい日本では、エネルギー源の99%、穀物の70%を輸入に頼っている。対外支援により資源保有国との関係強化を実現し、日本の資源およびエネルギーの安定供給は確保されることになった。