芥川賞受賞・田中慎弥、がんこで高尚な人

芥川賞受賞・田中慎弥、がんこで高尚な人。 優れた作家である田中氏は学歴こそ低いものの、文学者としての執着心、固執と言ってよいほどの精神を貫いてきた。生活のために働きに出ることを拒否し、パソコンや携帯電話などといったデジタル製品を持たず、ただただ執筆だけに日々を費やしてきたこの「変わり者」に対し、日本文学界への希望を抱く読者も少なくない…

タグ: 芥川賞 田中慎弥 小説 文化 作家

発信時間: 2012-02-20 15:28:28 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

知らない人も多いかと思うが、有名作家となった田中慎弥氏の最終学歴は高卒である。高校卒業後は谷崎潤一郎や三島由紀夫などの作品を貪るように読み漁る毎日を過ごし、アルバイトも含め一切の職業を経験せずに執筆のみに没頭してきた。同氏はかつて「執筆のかたわら、生活のために働いていたら、作家として成功できなかった」と述べている。

20歳の頃より小説を書き始めた田中慎弥氏は、2005年、著作「冷たい水の羊」で新潮新人賞を受賞しデビューを果たしている。2008年、当時35歳であった田中氏は、代表作「蛹」により川端康成文学賞を史上最年少で受賞、同年に「蛹」を収録した作品集「切れた鎖」で三島由紀夫賞を受賞している。芥川賞選考委員の黒井千次さんは、田中氏が在住する海峡の街・下関を舞台にしたこの受賞作品「共喰い」について、「どちらかといえば古いタイプの小説」とし、「描かれる世界が人物も含めてきっちりと描き出されている。これだけの力量のある新人はめったにいない」と語っている。

優れた作家である田中氏は学歴こそ低いものの、文学者としての執着心、固執と言ってよいほどの精神を貫いてきた。生活のために働きに出ることを拒否し、パソコンや携帯電話などといったデジタル製品を持たず、ただただ執筆だけに日々を費やしてきたこの「変わり者」に対し、日本文学界への希望を抱く読者も少なくない。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年2月20日

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