不確かな恐れ
AP通信は、原発付近に住む住民の不安と恐れは不確定性から来ると分析している。
福島第一原発の放射能漏れ事故は、レベル7と認定された。原子力発電史上、同レベルの事故は旧ソ連のチェルノブイリ原発事故だけだ。
チェルノブイリ原発事故は短期間に強い放射能が放出された。一方、福島は長期にわたって弱い放射能を放出している。数年後、あるいは十年後、福島の住民が病気になるのかどうかについて、今のところ誰も正確な答えを出せないでいる。
かつて専門家は、原発20キロ圏内地域以外における放射能は低いと述べていた。住民は、当地の食品を食べないなど適切な手段で自分を守り、排水溝や樹木の多い場所などの「ホットスポット」にはとどまらないようにしてきた。しかし同時に専門家は、児童の受けるリスクは高く、どこまでが安全な放射線量なのかは誰にも断言できないことも認めている。
国連原子力放射能問題科学委員会のヴォルフガング・ヴァイス主席は、「彼らは『何が良いのか悪いのか、教えてほしい』と考えている。しかし私たちはそれに答えることはできない……生きるのにリスクはつきものだ」
崩れ去った信頼