3月11日、福島で「3・11」の震災一周年追悼式が行われ、人々が被害者を追悼した。
「カメラをすぐにしまって!」福島第一原発から20キロの距離にある警戒区域ライン。そこに到着するまでまだ2キロのところで、松村直登さんは突然語気を強めた。彼はフロントガラスの「特別通行証」の位置を繰り返し確かめ、さらに運転免許証を取り出し、その隣に置いた。
今年で52歳になる松村は、福島双葉郡富岡町出身である。富岡町は原発事故が起こった福島第一原発から14キロしか離れていない。日本政府はここを警戒区域に指定し、立ち入りが禁止された。しかし、原発事故が発生してから今日まで、松村はこの地に留まり続けている。
今回、記者は松村の車に同乗したいと思った。原発事故が発生して1年が経つ警戒区域をこの目で確かめたいと考えたのだ。
「特別通行証」